「日本アニメーター・演出協会」設立発表会
平井:お集まりの皆様に申し上げます。只今より、「日本アニメーター・演出協会」略称JAniCAの設立発表会ならびに記者会見を開催いたします。私は、本日のMCナレーションを担当させていただきます、平井理子と申します。よろしくお願いいたします。私、本業は声優をさせて頂いておりまして、このような会の司会を仰せつかるのは本当におそれおおい事なんですが、日頃から大変お世話になっておりますアニメを作っておられる皆様の会という事で、ぜひ、何かお力になれる事は無いかと思い、はせ参じました。ふつつかな点もたくさんあるかとは思いますが、一生懸命最後まで努めさせてまいりますので、よろしくお願い申し上げます(拍手)。設立者挨拶の後、記者会見・質疑応答という風に進めさせていただきます。では、本日めでたく設立発表を迎えました「日本アニメーター・演出協会」代表、芦田豊雄より、設立のご挨拶をさせていただきます。芦田代表、どうぞ(拍手)。

芦田:芦田です。せっかくの土曜日の中、マスコミの方々、狩り出されるように出てきていただいてありがとうございます。我々の目指すところは、「アニメーションをもっと良くしていこう」というのが究極の目標です。あとの細かい事は、質疑応答の中でお答えします。我々は机に座って仕事をやる事が日常であり、しゃべる事は非常に苦手なんで、いろいろと上手く答えられなかったりしますが、どうかご勘弁下さい。それでは、よろしくお願いします(拍手)。

平井:芦田代表ありがとうございました。それではそのままご着席下さいませ。では次に、発起人有志をご紹介させていただきます。本協会は、大変多数の発起人のご賛同により、本日の設立発表を迎えました。とはいえ、皆さん現場で働くアニメーター・演出の方々ですので、多忙の中、なんとか作画カットも終わり、あるいはコンテも制作部にお渡しして、無事、都合のついた方にお越し頂きました。本日は、発起人の中から有志一同より、ご挨拶させて頂きます。お名前をお呼びいたしますので、皆様、御登壇ください。有志氏名は、五十音順・敬称略にてご紹介させて頂きます。発起人有志、芦野芳晴、安部正巳、井上俊之、宇田川一彦、岡迫亘弘、沖浦啓之、奥田誠治、加藤茂、金田伊功、兼盛義則、金山明博、神村幸子、今敏、高林久弥、只野和子、谷口守泰、なかむらたかし、なみきたかし、ふくだのりゆき、村中博美、ヤマサキオサム、吉田徹、吉田大輔、吉本拓二。以上の皆様、どうぞ壇上にお並びくださいませ。では、発起人有志を代表いたしまして、今敏、谷口守泰より、ご挨拶させて頂きます。今敏、発起人有志代表、どうぞ。よろしくお願い申し上げます。

今:僭越ながら一言申し上げさせていただきたいと思います。今朝の毎日新聞だったと思いますが、JAniCA成立の記事が出ておりました。大きく、確か「アニメ大国、悲鳴」と。まったくその通りだと思いますけれど、悲鳴を上げはじめて、もう30年程、悲鳴を上げ続けていたのではないかという話を先程しておりました。もう30年も悲鳴を上げてると、悲鳴も枯れてきた頃だと思うんですが、まだこうして、そうした悲鳴をメディアに載せて届けるんだという団体が出来た事は、誠に喜ばしい事だと思います。私も微力ながらお手伝いしたいと思います。

平井:ありがとうございました(拍手)。次に、本日大阪からの出席となります、谷口守泰よりご挨拶させて頂きます。谷口発起人有志代表、どうぞ。

谷口:関西の代表として谷口です。よろしく。初めにJAniCAを立ち上げて下さったスタッフの皆さんと、芦田さん神村さん両氏に厚く御礼申し上げます。私はこの4月から専門学校で講師をしていますが、来年の卒業生達に就職さきを聞きますと、二人がアニメーター、一人が演出、たった三人だけがこの業界の希望なんですね。やはり金銭面の問題があるようです。JAniCAが発足して、そういう狭い門が広くなるよう願っております。ありがとうございました(拍手)。

平井:ありがとうございました。これで有志2名よりご挨拶させていただきました。その他の発起人に関しましては、お手元の資料をご覧ください。本日、この会場に到着、または現在向かっている発起人の方々をお名前のみご紹介いたします。発起人・荒木伸吾、高橋良輔。他、本日、発起人に参加された方、ご来場の方もいらっしゃると思いますので、後ほど、参加名簿にてご案内させて頂きます。では次に、協会の理解者、そして日本のアニメの応援団をご紹介させて頂きます。御登壇の皆様は、そのままお席にてお待ちください。「日本アニメーター・演出協会」は、生まれたばかりの組織です。しかしながら、その設立意義や未来への可能性に寄せられる期待は大変大きく、関連産業や研究・教育関係者から、たくさんの応援の声を頂きました。協会では、そうした声におおいに勇気づけられ、皆様に協会の、そして日本のアニメの応援団になって頂く事をお願いいたししました。本日、応援団有志にご臨席願いましたので、ご紹介させていただきます。また、本日までの応援団の方々のお名前は、お手元の資料にもございますので、どうぞご確認ください。お名前と肩書きの方をご紹介させて頂きますので、皆様、御登壇ください。応援団有志、スタジオ・ハードデラックス代表取締役・高橋信之様(拍手)。同じく応援団有志、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授・浜野保樹様(拍手)。それでは、協会応援団長の高橋信之様にご挨拶をお願いいたします。浜野様はどうぞご着席ください。

高橋:どうも初めまして。スタジオ・ハードデラックスの高橋でございます。今回は応援団長という事で、いつの間にやら芦田代表の方から「君は団長だね」と言われて、響きが良かったもんで「うん」と言っちゃったもんですから、このような重要な形でやってるんですが、私はもともとですね、クリエイターとか、アニメーター、その他さまざまな人たちに、もっと国は福利厚生をした方がいいんじゃないかと。厚生労働省に掛け合って、もっと若い人たちが入りやすい保険の制度とか、あるいは、クレジットカード会社と掛け合って、もっともっとクリエイターが使いやすいような、そういう制度を作るべきなんじゃないかと。そういう事を前から思ってまして、そういうご相談をですね、日本動画協会ですとか、東京都とかですとか、さまざまなところにお話をした時に、芦田さんの方から、それはJAniCAの方でも考えている事だから、一緒に考えていきましょうという事を言われたもんですから、こういう形で、応援をさせて頂く事になりました。詳しくはまた後ほどお話させていただこうと思うんですけども、私はあくまでも「初代」という事なんで、これからもっともっと応援団長として強い方、それから後援会長としてもっと力強くですね、JAniCAをバックアップしてくれる方を僕が見つけるのが、それが初代の仕事だと考えています。よろしくお願いします(拍手)。

平井:高橋応援団長、ありがとうございました。ご着席ください。次に、東京大学・浜野教授より、ご挨拶の言葉を頂きたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

浜野:東京大学の浜野です。私は、ここにいらっしゃる皆さんのファンで、実は作る側にいたかったのですが、時代が悪くて、回れませんでした。常に作る側の方の味方にいたいと思っています。黒澤財団の仕事のお手伝いをしていますが、監督が身体をこわされた時に、今後、日本から海外に出る作品はアニメーションが主流になるのではないかと思いました。それくらいクオリティが高く、誇るべき仕事をされていると信じております。それでアニメーターの方々が苦しい状況に置かれているということも知っておりますので、なんとか支援したいとか思っています。私はアニメーターではなりませんが、アメリカのアニメーター・ユニオンの会員にさせられていたことがあります。そのため、日本にもアニメーターの方々の団体が出来ればいいなと思っていました。今日は、明治天皇が京都御所を出て江戸城に入った日です。時代が大きく変わった日なので、こういう日を選ばれたのではないかと思いますが、応援団として皆さん方の活動を、微力ですが支えていこうと思います。どうぞよろしくお願いします(拍手)。

平井:浜野教授、ありがとうございました。浜野様、高橋様には、後ほど記者会見とパーティーにてご挨拶をお願いいたします。協会の応援団には、毎日多くの方の参加表明が寄せられ、登録して頂いています。お手元の資料にございますので、どうぞご覧おきください。その他、数々の産業、行政省庁や自治体、そして海外からも、多くの応援団参加表明が寄せられているようです。どうか、本日お越し頂いている報道メディア各社の方々にも、協会の、そして日本のアニメの応援団としてご参加頂けますよう、お願い申し上げます。皆様には、もうしばらく、そのままお席にてお待ちください。最後に、協会事務局メンバーの方をご紹介させて頂きます。この設立発表までの、数々の調整と事務を担当し、またこれからも多くの機能を担っていく協会事務局のメンバーをご紹介させて頂きます。事務局長・太田宏一朗(拍手)、事務局・椚山英樹(拍手)、事務局・新藤歩(拍手)。事務局メンバーには、後ほど、ご挨拶の機会を頂きます。どうぞ皆様、ご着席下さい。以上をもちまして「日本アニメーター・演出協会」JAniCAの設立発表とさせて頂きます。引き続き、記者会見に移らせて頂きます。

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