■第3回 パース君講座 アフターレポート

第3回JAniCA主催 『プロのためのサルでも描ける・パース君講座』アフターレポート


去る4月12日(土)に練馬区役所・多目的ホールにて行われました、第3回パース(透視図法)講座の模様です。

練馬区役所多目的ホールにて、59名の参加者を集めて開催されました。

講義をする芦田代表。

今回は前方のスクリーンに、書画カメラの映像を流しながら講義しました。

フレームを使っての説明。

真剣な参加者の皆さん。

手元の絵を写せる書画カメラは便利でした。

参加者の内訳/作画45名、演出2名、背景3名、制作6名、漫画家2名、その他1名

※参加したみなさんの感想です。

改めてパースの勉強の重要さを感じました。
大勢のアニメータの方々と同じ講座を受け、とても刺激になりました。
また機会があれば友人も誘って受講したいと思っています。

とてもわかりやすかったです。テキストをもらった時は修正なんてできなそうに 見えたんですが説明を聞いた後は、しっかりできました。
本では言及しない、一点パースと二点パースが共存している、というのも明快に答えていて、 昔からの疑問が解けました。

業種が似ているとばかり思っていたのですが、やはり漫画とアニメでは内容がちがうなぁと (お給料や働く形とか諸々)思いました。同じ様で違いますね。

パースは漫画にもとても必要な知識です。漫画の場合(うちの場合ですが)は最初に叩き込まれます。 叩き込まれますが、理解しているかというと…え…っと理解しているつもりで書き続ける… かんじですね…描いて憶える…

一点パースは視界の中になくてはいけない、は良く解っていなかったのでとても勉強になりました。 (漫画界では2点、3点透視が支流です)

パースで混乱するのは、二点透視の床マス目。消失点が遠ければ緩やかな間隔になり、 点が近いと急になる…あたりまえの基本なんですが、描いているうちに混乱して、 奥行きを長く取ればよいのか、手前を長く取ればいいのか…
基本のはずですが混乱します…この辺の対処方法を教えて頂けるとうれしいかもです。
後は3点透視図法…ムズイです。と

画面で人が近い(フレームに近い人顔だけのアップ)と遠い人が同じ画面上に存在する 場合の描き方(人が浮いたり、地面にめり込んだりしない方法)とか教えて頂けると ありがたいです。映画的な表現方法ですねー。

パース塾の方は、ちょっと混乱してしまう所もありましたが、(私が混乱したのは視覚の 領域をどう決めるか??だったんですがそれは自分で決めよと…)

(あと、他の人が混乱していたのは、長方形の奥行きの決め方ですね、感覚なんですよねアレ、 四角(90度に見えるように描く)って事ですよね?
基本なんですが、最初に芦田さんに言ってもらっていた方が解りやすいかもしれません)

(一点透視図法で消失点が増えるは、理解しろと言われても、解りづらいかもしれませんねー (いえ私は漫画家さんに叩きこまれたので解りますが)
二点でも消失点増えますよね。(床に置かれた雑誌、本ですよね)
これが一点透視と二点透視は同じ共存するに当たるんですよね

机が真直ぐ並ばず1つ歪んでいたら??という教え方だったと思いますが、 単純に机の上に物が載っていたら??の方が理解しやすかったかもしれません、
真直ぐ並んだ机はありえますが、その机の上に載っている物は、何処の消失点に消えるか… 消失点増えますよね、机に真直ぐ物を置かない限り…)

こういった技術を上げる為の勉強会はできるだけ参加したいと思っております。
アニメーターではないので、根っ子にあるアニメーターさんの気持ちは分かり合いたい と思っていても、理解できない部分もあるかもしれませんが、(その辺りは、 業種の違いから生まれる事かもしれません)同じ絵描きでメシを食っている人間として、 分かり合える事、等はあると思います。

あっという間の3時間でした。本を見るより実際にどう描いているのか作業している 工程を見れたのが良かったと思います!
絵を修正する作業のとき、私の理解不足で何をしていいのか、わからなかったです…。 まだ動画ですが、原画になったとき習ったことを頭に入れて作業していきたいと思います!

(透視図法的には)間違ってるわけではないんだけど、なにか違う....でもどこがおかしいのか 判らない。何処をどう直していいか分からない。
特に一点透視図のお話はそんな実際によく陥りやすい事例(教室の参考画像)もありとても わかりやすかったですし、最後の作画問題で自分の理解度も確認できました。
フレームやカメラワーク時に発生する問題など、一般的な解説書と違いアニメ制作に特化した 内容になっていたのもこの会ならではで良いと思いました。

気になったことは一番前の列に座っていたのですがスクリーンが暗めで色の判別がしずらかったです。 (赤で書いたところとおっしゃっていましたがほとんど黒に見えてました。)
技術面で難しいことかもしれませんが芦田さんが壇上で講義をされてる時も(フレームや 木の箱を使っての解説時)後ろのスクリーンに映せれたりするともっとたくさんの人に 参加していただけるのでは、とちょっと思いました。

現場や作品によって違うとは思いますが、私の所属先では「おかしく見えなけば細かい 理屈は気にしなくていい」と言われることが多かったので、今回芦田さんのお話を聞けた ことは大変よい経験になりました。

大変ためになりました。
応用編も受講したいと思いました。
Janicaの皆さんの活動は「好きなことをやってるんだから辛くないだろう、 給料も安くていいだろう」という扱いを受けている全ての業種の闇に 光を当てる活動だと思います。

>「ここが面白かった」
特に面白かったところは「1点パースと2点パースは、共存している。」と言うのは目から鱗でした。

また、同じ作品を共通の認識でやるには、パースの理解が必要。と言う意味が良くわかり、非情に勉強になりました。

>「ここがわかりづらかった」
アイレベルと水平線は別物。
というのが、少々分かりませんでした。

「パース マンガでわかる遠近法」や他の多くの人は、アイレベルと水平線は同じと解釈しているようですが、 どちらが正しいのか?大して問題ではない事ですが、疑問に思いました。

私は一番後ろで受講してたのですが、マイクを使われていたので芦田さんの声が よく聞き取れましたし、スクリーンに大きく映し出されたので見やすかったです。 芦田さんが描かれる手元が見れてとても勉強になりました。大事なところは繰り返し 言われましたので、聞き逃すことは少なかったです。ただどうしてもしょうがないの ですが説明の際マイクなしで話されると一番後ろではやはり聞き取りにくいでした。 小型マイクとかで服に付けるとかって言うのはやはり予算的には厳しいのでしょうか(^^;)? 後は、芦田さんが見回って個人指導されるのはとても嬉しいことでした。 本当にあっと言う間の3時間でした。応用編パース講座も是非参加したいと思っています。

パース講座でとても勉強になったのは、
3フレーム分つかった横長の絵で、1点透視と2点透視が混在した絵を解説されていた部分でした。

わたしは動画協会の、アニメーター養成プロジェクトの講座も受けさせていただいた事がありますが、その時は芦田先生よりハイスピードな授業で残念ながらあまりついていけなかったので、今回で悩みも解消することができました。

なんだか、これでひょっとしたら「ビル群のレイアウト」とか来ても描けるのでは…?
という気になり(気のせいでしょうか!?)、参加したかいがありました。

また、家に帰ってから、「人物もパースにのせて描く」練習をしてみましたが、今までより少しはしっかりした絵になってきた気がします!(^^)嬉しいです〜

欲を言えば、少しプロジェクターが暗かったですね?
あと、芦田先生の襟元に付けられるような小さなマイクがあれば、歩きながら解説されても全て聞き取れて、より勉強会がはかどるのではないでしょうか。…と思いました。

懇談会では、同じような世代のアニメーターさん達とも出会えてほんとうに良かったです。

JAniCAさんの活動などについてちょっと聞いてみたかったのですが、誰に聞いてよいかわかりませんでした。
わたし以外にも、「自分が参加していいものか?」と悩んでいる若手アニメーターさんが何人かいましたので、そういう質問に答えていただける方もいらっしゃれば、と思います。

漠然と理解していた知識が、今回の講座に参加したことで、キチンとした理論として整理され非常に有意義な時間となりました。
また、講義の後にも懇親会や喫煙所などでご指導をいただくことができ非常に感謝しております。
自宅で作業している現状では、なかなか助言をいただける機会がないため、今回の参加は自分にとって非常に役に立つものとなりました。

今後「応用編」として
 (1)レイアウトをきる際に注意すべき点
 (2)絵コンテの読み取り方の注意点
などといった、より現場の原画マンのスキルアップにつながる講座を期待しております。

収支報告

参加費 \1,000×59名 +\59,000
会場費(練馬区役所多目的ホール)4時間 -\7,200
配布資料コピー代 -\13,200
記録用DVテープ -\1,480
サンドイッチ(デンマークブコート練馬店) -\29,400
お菓子(西友) -\4,906
総計  \2,814


※領収書について
 領収書の発行元が(株)ASHIDA LIBRARYとなっておりますが、これは現在、JAniCAがまだ法人格を持たないため、JAniCAの法人化までの期間、(株)ASHIDA LIBRARYの方で法人経理を行っているためです。