■第1回 絵コンテ講座 アフターレポート

第1回JAniCA主催 『絵コンテ講座』アフターレポート

去る10月26日(日)に三鷹市民協働センターにて行われました、第1回絵コンテ講座の模様です。


第一回 絵コンテ講座会場

準備するスタッフ一同

続々と来場する受講者たち

超ベテラン現役演出家奥田氏現る

いざ、受講開始

イマジナリーラインを図解で説明する奥田講師

真剣に聞く受講者たち

さらに説明する奥田講師

最後に受講者の質問を答える奥田講師

受講者たちにアツいエールを送る

受講終了。あっという間の二時間

受講が終わっても質問に答える奥田講師



 10月26日午後5時、ちょうど陽が落ちたころ運営スタッフが集まった。 事前に役割を決めていたおかげで混乱なくスムーズに奥田誠治絵コンテ講座の準備が出来た。 5時半から開場しポツポツと受講者が集まり始めて、6時までにほぼ満員となった。 奥田さんも早めに来てくださって、ジャニカの連絡事項ののち世界初の絵コンテ講座が始まった。 自己紹介から始まり、今回は第1回人柱編といったユ−モアを織り交ぜながら終始和やかな雰囲気でより実戦的な基本の絵コンテの技法が伝えられた。

 1、画面に対しての上手(かみて)、下手(しもて)の存在
 2、イマジナリ−ラインの技法
 3、アオリやフカンの特性
 4、キャラクターを撮る時のフレームの種類

 受講者たちは私語もなく、真剣に聞いていた。 最後に絵コンテを描くということは「自らの恥を晒すこと」だということ、「すべて完璧な絵コンテを描ける人は存在しない」。 とにかく少しでも描いて、人に見せることでより良いコンテを描くことが出来るという言葉が印象的だった。

 今回の受講者たちの割合は学生が3割、他の業界が2割、アニメ業界が4割、その他1割という感じでした。 絵コンテ講座の発表後、早々と五十名の枠が埋まってしまいそうだったので、100名に枠を増員しました。 しかし、すぐに満員となって講座の一週間前までに締め切らざるおえなかったので、今後の講座にもかなりの受講者が集まると思われます。 また、一般向けに専門用語の解説書といったものがあったほうがより、スムーズな講座になる案も出ていました。

参加者の内訳/会員34名、応援団8名、一般49名

※参加したみなさんの感想(一部抜粋)

(アニメーション関係の方々より)
・基礎的な用語、原則を改めて学べた。実際に使用されたコンテなどがスライドショーなどで 絵的にも分りやすい説明が欲しかった。
・参考になるような絵コンテのコピーがあれば、もっとイメージしやすいと思いました。
・絵コンテを描く方から見たシナリオ、という観点が知れて大変勉強になりました。
・絵コンテを知らない私でも描いてみよう、という気持ちになれました。挑戦してみます。 次にもし、中級編があれば参加したいと思います。
・配られたプリントの流れの通り、細かい内容でいくと思ってしまったので、次回の基礎編の上に期待します。 お話しは大変面白く、コンテを描くモチベーションが上がりました。
・細かい技術についてどうこうより、とにかく描いてみよう、というお話しも含めて、 奥田さんのお人柄に感激して勇気の出るお話しでした。コンテを描くためというより、 具体的な技法やコンテを読み解く能力、良いコンテを見分けられるようになりたいと思い参加したのですが、 ちょっと描いてみようかな、という気分になりました。私は現場で制作をやっていたので大丈夫ですが、 簡単な用語集とサンプルの絵コンテなどあらかじめ紙資料で配布されたら、お話しに集中しやすかったと思います。
・そもそものコンテの概念などが分かっていなかったので、基本の基本である部分から話してもらえた事は良かったです。 作画なので、他のセクションの人がどのような考えや思いで作業しているのかというのは、もっと知りたいです。 (作画に対する不満や改善点など→今回の「勝手に変えやがって〜」の部分みたいなものとか) これから先、コンテを描くかどうか分らないのですが、知識として持っておきたいので、 技術的なことや映画的なものとは何かなどをもう少し掘り下げたことをやってほしいです。

(その他の業界の方々より)
・次回、コンテの現物を見せてもらえたら嬉しいです。(アニメ以外の映像関係)
・アニメ業界で基礎を改めてしっかりコーチングしていこうとしている姿勢が良かった。 資料がもう少しあったら良かったです。(ゲーム関係、パチンコ、スロット)
・絵コンテが映像文化全体の中でシナリオの次にくるものとして理解していたので、 どの様にアニメの中で位置づけられているのか、映画やアニメの違いか、各々の特色など、 ポイントが少し整理できた気がします。フィルムの編集と対比でちょっと考えられたら面白いかもな、 という気もしました。(アニメ文化のサポーター)
・実際の現場にいない者まで参加させて頂き、ありがとうございました。とても興味深く面白かったです。 また次回がありましたら是非参加したいです。冷房が効きすぎでした。(OL)
・具体的な技術に触れながら、演出の抽象的な内容までに幅広く話をしてくださって非常に満足致しました。(学生)
・初級編としてふさわしい内容だったと思います。急に難しい話をされても戸惑うので…モチベーションが上がりました。 時間が遅いので、ちょっと厳しかったです。(学生)
・技術的なことだけではなく、精神的にどうあるべきかも学べた気がした。(学生)